FRB(※1)のFOMC(※2)が開催され、今年一番の注目であった「金利引き上げ」が見送られました。
米国経済は順調に回復しているものの、「海外情勢をめぐる不透明性の増大を踏まえ、FOMCは待つことが適切と判断した」
と述べ、次のような理由から現時点では「据え置き」と判断されたようです。
1.米国内のインフレ率が目標に至っていない(2%、原油下落・ドル高が影響?)
2.中国経済の停滞(失速?)
3.新興国の成長鈍化(停滞、失速?)
4.金融市場の混乱(各国の株価下落、新興国の通貨安)
これって、日本にも十分当てはまりますよね。
1.日本も原発代替エネルギーである原油・天然ガスの輸入急増などで、本来、
消費者物価が上がるはずが、原油価格の下落(暴落?すでに昨年の1/2以下)に
より、想定以下の伸びにとどまっています。※インフレが予測通りに進行していない。
2.貿易相手国として、中国は輸出先で第2位(米国に次ぎ)、輸入先では第1位の
関係にあります。昔は「アメリカが風邪を引くと日本も」と言われていましたが、今は
中国なのでしょうか。
3.世界の工場と言われた中国も人件費の高騰や国の法的安定性等の問題 (どこかで聞いた!?)
により、東南アジアシフトが進んでいます。※インドネシア・マレーシアなど
ところが、そのアジア新興各国では、米国の利上げを見越した「通貨安」が進んでいます。
4.日本の通貨安はデフレ対策として一定の効果が出ています。しかし、そのプラスを帳消しに
しかねないのが「株安」です。日本の景気が持続的でかつそれを担保する「成長戦略」が
あるならば、決して世界同時株安に影響されることはないと思うのですが・・・。
投資はとても大切なものですが、タイミングを見誤ると大きな損をしてしまいます。
株については米国の利上げの方向性が決まるまで、安易な底値買いはリスク大です。
むしろ、ボラテリティ(※3)の点でいけば、「外貨預金」や「FX」(※4)のほうが
利ザヤどりとしては面白いかもしれません。 (マサル)
※1.米連邦準備制度理事会(アメリカの中央銀行)
※2.連邦公開市場委員会:金融政策を決定する委員会
※3.資産(投資)価格の変動幅
※4.外国為替証拠金取引(株の信用取引に当たる、レバレッジによる投資法)
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